ヨンファサ(蓮華寺) 地蔵十王図

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ヨンファサ(蓮華寺) 地蔵十王図

ヨンファサ(蓮華寺) 地蔵十王図 (ソウル市有形文化財第346号)

地蔵菩薩、無毒鬼王、道明尊者など地蔵菩薩三尊が描かれ、その左右に十王、地蔵三尊の下に使者、判官などが描かれた地蔵十王図である。

現在の仏画に制作時期は残っていないが、仏画の様式からみて1901年に掛仏図、阿弥陀仏図、神衆図、千手観音図などとともに制作されたものと推測されている。本尊地蔵菩薩は透明な黒色頭巾を被り、右手に宝珠、左手には錫杖を持ち、須弥壇の上の蓮華座の上に結跏趺坐の姿勢で座っている。左右に無毒鬼王と道明尊者が合掌したまま地蔵菩薩の方を向いて立っている。大きな身光の左右には、笏を持ったり髭をなでている十王が本尊に向かって侍立しており、十王の後ろには2枚の8曲屏があって、光背は金箔で鮮やかに飾られている。光背を金色で処理する手法は、19世紀後半のソウル・キョンギ(京畿)地域の仏画で流行したもので、ファゲサ(華渓寺)、ポンウンサ(奉恩寺)、スグクサ(守国寺)など19世紀後半~20世紀初旬の仏画にも見られる特徴である。
仏画の人物表現において特に注目されているのは、牛頭獄卒と馬頭獄卒などの人物の相好に表現された陰影法である。陰影法も19世紀以降のソウル・京畿地域の仏画の特徴の1つだ。
ヨンファサ(蓮華寺)の地蔵十王図は、1867年に、19世紀の京畿地域で有名な画僧だったキョンソン(慶船)ウンソク(應釈)が描いたソウルのポムンサ(普門寺)ミョスンジョン(妙勝殿)地蔵十王図(ソウル特別市有形文化財第100号)を基に制作されたもので、ソウルのチョンリョンサ(青龍寺)地蔵十王図(1868年、ソウル市有形文化財第201号)、アンジョンサ(安静寺)の地蔵十王図(19世紀)にとても似ている。
19世紀後半のソウル・京畿地域の地蔵十王図を忠実に継承した作品で、彩色と人物表現においても19世紀の様式がよく反映されている。

情報

  • 指定番号ソウル市有形文化財第346号
  • 指定日2013年3月7日
  • 管理主体ヨンファサ(蓮華寺)
  • 所在地トンデムン(東大門)区キョンヒデロ3ギル56 (フェギ(回基)洞)